為替レートは特殊な価格決定プロセスがあります


◆外国為替市場

外国為替の売買が行われる場のことを、外国為替市場といいます。
外国為替市場は、2つに大別されます。
銀行間で行われる取引市場と、銀行が対顧客を相手に行う取引市場です。

前者をインターバンク市場(銀行間市場)、後者を対顧客市場と呼んでいます。

通常、外国為替市場という場合、インターバンク市場を指します。



インターバンク市場というのは銀行間取引とも呼ばれる仮想取引市場です。
ここでは、大口の銀行などが為替取引を行っており、ここで取引されている価格が為替レートの大本となります。

大本と書いたのは、為替取引というのは公的な取引市場があるわけではなく、あくまでも相対取引(買いたいという人と売りたいという人が直接取引すること)なのです。


そのため、外貨預金を提供する銀行などが提示する為替レートはあくまでも「銀行側が決定した為替レート」ということになります。(実態から乖離したレートを提示することはまずありませんが)


つまり、「インターバンク市場(たとえば東京外国為替市場とか)」という大口で取引されている市場で為替レートが決まり、その価格を基にして銀行などは外貨預金の為替レートを提示しているというわけです。

インターバンク市場は、銀行、外国為替ブローカー、通貨当局の三者から構成されています。

インターバンク市場での取引の主役は銀行です。
インターバンク取引は、銀行間同士で直接取引を行う
直取引(ダイレクト・ディーリング)とブローカーを経由する取引から成り立っています。
直取引のメリットは手数料が不要な点で、比較的大きな額を一度に取引することが可能です。



◆為替ブローカーを介する取引

外為ブローカーを介して取引する場合、銀行は売買の注文(通貨の種類、希望取引金額、希望レート)をブローカーに提示します。

この注文は、売りか買いのどちらか一方の注文です。

ブローカーは、取引銀行から出された買値と売値の中で、最も高い買値最も安い売値を市場レートとします。

そこで、売りたい銀行はブローカーが提示する買値で、買いたい銀行はその売値で取引を行います。

取引相手の銀行名は、取引成立後はじめてブローカーから告げられます。


東京市場には、邦銀と外銀を合わせて約350行の銀行が取引に参加しています。

これらの外国為替取引(外国為替業務や両替業務)を行う銀行を、外国為替公認銀行といいます。


これまで、外国為替取引は「外国為替及び外国貿易管理法(外為法)」によって、必ず外国為替公認銀行と行うように制限されていました。

これを「為銀主義(ためぎんしゅぎ)」といいます。


しかし、1998年4月の外為法改正で為銀主義は撤廃され、外国為替取引は、企業間でも自由に行えるようになりました。


銀行は、対顧客取引のカバー取引と、為替差益を狙った投機目的の売買(ディーリング)のために、外国為替取引を行います。
銀行は、顧客との取引により外国為替ポジションが発生します。
このポジションを調整するために、他の銀行と外国為替取引を行います。
これが対顧客取引のカバー取引です。

ある企業が海外送金のために、A銀行から円を対価として100万ドル買ったとします。
A銀行の外国為替ポジションは、100万ドルの売り持ち(ショート)になります。
A銀行が為替リスクを持ちたくなければ、外国為替市場で反対取引(100万ドルの購入)をして、ポジションをスクェアー(ゼロ)にします。
これがカバー取引です。相場の先行きに見通しがある場合には、銀行はポジションを保持することで、為替差益を狙います。


外国為替ブローカー

銀行間の外国為替取引を仲介する業務を行うものを、外国為替ブローカーといいます。
ブローカーは、自ら為替ポジションをもつことはありません。
ブローカーの収益は、外国為替取引仲介により、双方の銀行から受取る売買仲介手数料(ブローカレージ)です。

銀行がブローカーを利用するのは、銀行の都合の良いときにだけ売買を行えるからです。
銀行は、ブローカーに対して建て値をする必要はありません。
ブローカー経由の取引は、インターバンクの市場取引の3割弱を占めています。
しかし、電子ブローキングの発達により、ブローカー経由の取引の割合は減少傾向にあります。
ブローカー会社には、東京フォレックス、メイタントラディション、上田ハロー等が知られています。